今回のテーマは
ことばとイマジネーション!
2018年2月から2018年5月まで
声を伴う言葉には、字面の意味内容だけでなく、様々な情報を伝達できます。そして、身体接触のごとく相手に触れることができます。まるで発話者の手か何かになって、からだの中に入ってくる。内臓を掴まれる感覚。私は腸(小腸)あたりを掴まえられた感覚があります。また、言葉がお湯のように肺あたりに染み込んでいった時もありました。ことばが「ある」ということを実感し、演劇の道に進みました。演劇企画「ある」の名前の由来は、この体験に基づいています。
声を伴う言葉は、頭脳というより身体全体を揺さぶりイマジネーションを広げるのです。
現代は情報社会だからこそ、声を伴う言葉の復権が必要です。特に録音できない直の言葉の素晴らしさを伝えるのが、舞台だと演劇企画「ある」は思います。スマートフォン(携帯電話も含む)の流通によって、言葉より映像でのコミュニケーションが増えてきています。ブログで面白い記事を書くことよりインスタグラムで素敵な写真をアップする方が多くの人の目につくようになりつつある。だからこそ、ことばの大もとに戻ってみませんか。原始時代からのことばを探って表現していきませんか。他者のからだを揺り動かす、想像力を羽ばたかせることばを見つけていくワークショップです。
演劇企画「ある」は徹底して「じか」のことばにこだわっていきます。
テーマ 〜ことばとイマジネーション vol.5 感情 〜
2018年
5月30日(水)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(和室)
5月31日(木)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(学習室A)
場所 両日ともに新宿区北新宿生涯学習館 http://www.city.shinjuku.lg.jp/shisetsu/map5-2.html
ワークショップ代 二日間で3000円。1日だと2500円
ついに最終回です。演劇企画「ある」では「感情」を扱います。演劇の世界では「感情は後払い」「感情は客払い」と言い、演者が役の感情を直接表現することを避けます(下手や演者は除く)。演者がある感情を抱くより、観客に感情を抱かせる方が大切なのです。ですが、人間は感情の生き物です。舞台上の演者を見て、その役の感情を観客は想像したり受け止めたりするのも事実です。「感情」は顔やしぐさよりも声に如実に出ます。自分の中の感情が全く動かないでただある感情を「表現」しているのも、すでに出来上がった「過去の感情」を記号として解釈しているだけです。これでは演劇の「生」の面白さを潰している。
どのような感情が「舞台の上での俳優の感情」なのか、このワークショップで探っていきたいと思います。
初日 感情を扱うエクササイズ
2日目 感情を扱うエクササイズ。詩を語る。文を語る。セリフを語る。
細かいエクササイズについては、参加者に合わせて計画をしていきたいと思います。
持ち物は、初日は動きやすい服でお願いします。持ち物に関しては、お申込いただいたときに、詳しくお話します。
*申し込みの際、お名前、連絡先(メールアドレス[日中も連絡が取れるもの])、演劇経験者かどうかは必ずお知らせください。なお、よろしければ、性別、年齢(20代など大体で構いません)も教えてくだされば、細かいワークショップの計画を立てるのに役に立ちます。お申し込みは、こちらへ。
参加は、演劇経験者はもちろん一般の方でも構いません。特徴として、とても丁寧で、ある意味厳しいかもしれません。(別に怒ったりするわけではありません。)楽しくても集中力を使い、やりがいがあるワークショップです。もちろん、個々の参加者の経験に合わせてエクササイズをしたりコメントをします。
〜ワークショップのやり方を少しでも知りたい方へ〜
基本的に演出家であり「ことばが劈(ひら)かれるとき」の著者であり演出家である竹内敏晴のからだの解放と深い息遣いのためのエクササイズ、イマジネーションが動き出すためのエクササイズの影響を強く受けております。
また、フィリップ・ゴーリエ(フランスのフィリップ・ゴーリエ演劇学校主宰)による、ユーモアあふれつつ妥協を許さない明確なダメ出しの仕方、俳優の内面には直接は立ち入らないが外側から強烈に揺さぶりをかける指示の出し方に、影響されております。
私は竹内敏晴氏とフィリップ・ゴーリエ氏をとても尊敬しております。言うまでもなく私はお二方に到底敵いません。ですが、私にはお二方にないものもあります。私は私でしかありません。私がお二方から学んだもの、そして自分の経験から学んだもの、それらをすべて使ってワークショップを行います。
この文章を書いたのは、少しでもワークショップの情報を開示したいからです。私の演劇に影響を与えたものを書けば、どんなワークショップか予想するのに多少は足しになるのではと思ったからです。読んでいただきありがとうございました。
テーマ 〜ことばとイマジネーション vol.4 今、ある、ことば〜
2018年
4月29日(日)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(学習室A)
4月30日(月)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(学習室B)
場所 両日ともに新宿区北新宿生涯学習館 http://www.city.shinjuku.lg.jp/shisetsu/map5-2.html
ワークショップ代 二日間で3000円。1日だと2500円 なるたけ二日間の参加が望ましいためこのような設定になっています。ですが、1日だけの参加でも構いません。
内容
言葉そのものの持つ意味、明示性に頼らない表現を探るワークショップです。表現者だけでなく聞き手の訓練も含まれています。気合を入れた声や感情を込めた声ではありません!表現者には感受性豊かな身体は必要ですが、感情を込めることや気合をいれることとは別です。「心を込める」や「気持ちがある」こととは違います。「心」込められないし、一般に言う「心を込める」ことは気合をいれること。または、過去の感情を思い出すことでしかありません。過去の感情は舞台の「今、ここにあること」とは相いれません。言葉が「今ある」こと、その表現を探っていきます。
初日 からだのゆすり。
言葉の音の持つイメージ
ジブリッシュによる、エチュード。
ジブリッシュを使って、同じ言語を共有しているもの同士の対話と違う言語間の対話。
2日目 からだのゆすり。
声と言葉による、場所・時・キャラクターの表現
言葉による。歌による働きかけ。
言葉の働きかけの機能に追加して、言葉のメロディ、リズムを含めて働きかけるレッスンをします。
テーマ 〜ことばとイマジネーション vol.3 相手を揺さぶる言葉〜
2018年
4月3日(火)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(講習室)
4月4日(水)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(和室)
場所 両日ともに新宿区の西戸山生涯学習館 http://www.city.shinjuku.lg.jp/shisetsu/map5-5.html
ワークショップ代 二日間で3000円。1日だと2500円 なるたけ二日間の参加が望ましいためこのような設定になっています。ですが、1日だけの参加でも構いません。
内容
言葉の働きかけについて発見することを軸にしたワークショップです。最近(といってもここ20年のですが)、相手に直に働きかけることを厭う傾向があります。「遊ぼう」と働きかけてと言っても、「遊ぼう」と私は提案しました、あとそれにのるかどうかは貴方の判断にお任せします、伝えることは伝えましたので、と言った話しかけ方をする人が増えています。そして言葉とはそういうものだと思っている人も多い。でも、本来言葉には力がある。単なる情報提示という中立の存在ではない。本当に相手の肩を掴んでこちらを振り向かせる力があります。
言葉の働きかけに軸を置いたワークショップです。
初日 からだのゆすり。
ジブリッシュによる、命令。呼びかけのレッスン。アクションとしての言葉。他者を動かす言葉とは。
2日目 からだのゆすり。床たたきの対話
ジブリッシュによる、シーン作り。ジブリッシュによる対話。沈黙の対話。
テーマ 〜ことばとイマジネーション vol.2 実体のある言葉〜
2018年
3月7日(水)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(和室)
3月8日(木)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(学習室B)
場所 両日ともに新宿区北新宿生涯学習館 http://www.city.shinjuku.lg.jp/shisetsu/map5-2.html
ワークショップ代 二日間で3000円。1日だと2500円 なるたけ二日間の参加が望ましいためこのような設定になっています。ですが、1日だけの参加でも構いません。
内容
言葉の始まり。歌と言葉。
あ、い、う、え、お、か、き、く、・・・と言葉は色々な音でできています。そのそれぞれの持つ音のイメージを知ることを中心にしました。言葉の意味から離れて、「あ」のもつ色、匂い、肌触りはどんなものか。それらがどう体に響くか。そして、子供は言葉を歌にする。作曲家と作詞家による歌を歌うのではなく、体から湧き上がる「歌」を発見するワークショップです。
初日 からだのゆすり。
言葉を語る時の障害を外す。日本語の持つ音の面白さを楽しむ。音の色、匂い。歌うということについて。歌の原点。
初日は感受性の開拓に重点を置きます。
2日目 からだのゆすり。言葉遊び。詩を読む。歌による対話。(これは爆笑ものでした。キャラクターと設定によってその人の流れる音楽が全く違い、それが本当におかしかった。)
テーマ 〜ことばとイマジネーション vol.1 自分のからだを取り戻す〜
2018年
2月7日(水)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(教養室A)
2月8日(木)18:30〜22:00まで (18時00分開場。18時30分開始)(講習室)
場所 両日ともに新宿区の西戸山生涯学習館 http://www.city.shinjuku.lg.jp/shisetsu/map5-5.html
ワークショップ代 二日間で3000円。1日だと2500円 なるたけ二日間の参加が望ましいためこのような設定になっています。ですが、1日だけの参加でも構いません。
内容
ことばを発する前に、まずことばを支えるからだを耕していきます。日常生活では自分の精神と肉体を守るため、様々な防衛機能が働いています。作られた鎧がからだに固着して、からだそのものの感覚や動きや想像力が抑えられています。第一回のワークショップでは、からだのゆすりから、相手への働きかけ、音声を発することなどをして、自分のからだを取り戻していきたいと思います。いろいろなエクササイズ(ジブリッシュも含め)をしていきますが、からだの感受性の開拓に重点を置きます。
初日 からだのゆすり。相手に触れるということ。様々な話しかけのレッスン。
2日目 からだのゆすり。音としてのことばで遊ぶ。詩をよむ。音具を使って働きかける。など。
細かいエクササイズについては、参加者に合わせて計画をしていきたいと思います。
持ち物は、初日は動きやすい服でお願いします。持ち物に関しては、お申込いただいたときに、詳しくお話します。
*申し込みの際、お名前、連絡先(メールアドレス[日中も連絡が取れるもの])、演劇経験者かどうかは必ずお知らせください。なお、よろしければ、性別、年齢(20代など大体で構いません)も教えてくだされば、細かいワークショップの計画を立てるのに役に立ちます。お申し込みは、こちらへ。
第二回は3月7日(水)、8日(木)を予定しています。
「自分」という性格を持った人が、別の「性格」を演じる、そこに演劇の面白さがあります。自分の性格の表現ではありません。日本の演劇では、俳優個人の個性や性格で客を魅了することが多く、配役も俳優の個性と登場人物の個性を合わせて決めるのが通常です。または、少し応用を利かせる程度です。
ですが、それって面白いのでしょうか。舞台をいつ見ても、同じ声同じ体同じ性格で、状況とその心理が違うだけ。もっと、思い切って違う役の仮面をかぶって、遊んでみてください。自分と全く違う役の仮面をかぶるからこそ、何かが解放され飛び出してきますよ。自分とは全く違うリアリティを演じることでできる、深い表現や楽しさ、面白さを知っていただくワークショップです。
台本を読み、登場人物の生い立ちや状況を理解して、自分の感受性とリアリティで演じるのは、所詮自分の延長線でしかありません。思い切って別の人格に飛び移り、自分とは違う感受性とリアリティを楽しみ、観客の想像力を掻き立て、そのイメージとともに登場人物を発展させていきましょう。
テーマ 〜仮面とキャラクター vol.5 仮面からキャラクターへ〜
2017年
5月31日(水)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)(北新宿)
6月1日(木)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)(西戸山)
内容
初日は和室の特性を生かし、仮面のワークショップをする予定です。中性面を使うか表情面を使うかは出演者に合わせます。自分ではないものに「なる」ということはどういうことか体感して欲しいと思っています。本当に「ある人物」になりきり、自分が分からなくなるのではありません。
二日目は、仮面から仮面なしで直面でキャラクターを演じることを開拓していきます。声に重点を置いていきました。声を通じて仮面をかぶることを体験しました。
テーマ 〜キャラクター vol.4 表情面とキャラクター〜
2017年
5月9日(火)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
5月10日(水)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
この回は、表情面をかぶり、あるキャラクターへ変わることの楽しさを発見しました。キャラクターといっても、「性格」というより「人格」や「存在」を体現する面白さを体験してほしいと思っています。基本的に竹内敏晴の仮面のレッスンを取り入れて行います。ルコックの仮面のレッスンを発展させたものですが、日本人の自我に合わせ、身体の無意識が動き出す事に重点をおいています。
テーマ 〜キャラクター vol.3 見えない仮面をかぶる〜
2017年
4月11日(火)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
4月12日(水)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
内容:1 身体の解放とコミュニケーション
2 体の持つイメージ。体から感じる世界観。
3 体で表現する年齢。(年齢といえば、肉体の老化またはその若返りと思いがちですがそうではないです。よく老人を演じると単なる身体障害になることが多いです。年齢を積み重ねを座っただけで表現します。)
4 体からで支えるキャラクター
テーマ 〜キャラクター 仮面をかぶる vol.2〜
2017年
3月14日(火)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
3月15日(水)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
今回は中性面をしました。感想であったのは、仮面をかぶって新しい世界に入った、自分が逆にくっきりした、信じられないような怒りが生まれた、どんどん悲しくなった、死んだ感じがした、ここはどこなのかわからない感じがした、など、さまざまな体験をされました。この時は、表現やアイデアではなく、演者の無意識が働くこととからだから始まるイマジネーションの開拓を重点的にいたしました。
テーマ 〜キャラクター 観客の想像と共に vol.1〜
2017年
2月22日(水)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
2月23日(木)18:00〜22:00まで (17時45分開場。18時開始)
ヴァイオラ・スポーリンの即興劇を基本にして、キャラクターを様々な角度から探っていきました。基本的にシアターゲームを通じて、表現することに重点を置きました。
テーマ 〜ブッフォン vol.9、10 :相手の本質をつくパロディ〜
2016年6月終わりと7月
内容
風刺やパロディーとして面白いのは、まず、対象がそれなりに「力のある人」や「社会的に力を持つ通念」であるからです。そして、ブッフォンとは世界で最も苦しんだ人々であり、その視点で「力のある人」を風刺するので面白くなるのです。なので、ブッフォンによるパフォーマンスは苦しんだ人の視点が必要になります。日常を生きていて、理不尽なことはたくさんあります。その経験が基本になりますが、同時に、もっと苦しんでいる人に想像力を広げることが必要になってきます。他人の視点や感受性を体験出来るワークショップです。
テーマ 〜ブッフォン vol.7、8 :社会から排除された者によるパロディ〜
2016年5月と6月初め
内容
モノマネという原点に帰り、意地の悪い表現について様々な発表をしました。意地の悪い表現の面白さや、媚びない潔さが現れてきました。また、ブッフォンの表現をするためには、世の中にあるもの全て、芸術から社会的な事柄や日常の人間関係に至るまで、多くのものを観察し自分の中に取り込んでおくことが必要であると痛感したと、参加者に言われました。
テーマ 〜ブッフォン vol.6 :被差別者の視点からのパロディ〜
テーマ 〜ブッフォン vol.5 パロディとブッフォンの違い、ブッフォンの美しさ〜
2016年4月(2回しました。このときは、被差別者の視点を重視しました。)
内容
ブッフォンの基本はパロディです。ですが、普通のパロディと違うのは、その表現に苦しんだ人の存在が感じられるかという点です。苦しんだ人の存在が感じられるからこそ、汚い身なりで歪んだ体にも関わらず、美しさが立ち上がってくるのです。ゴヤの絵のように。
テーマ 〜ブッフォン vol.4 ブッフォンの表現、ブッフォンの告発〜
2016年3月
内容
権力者を、またはブッフォンを差別する価値観を告発するのがブッフォンですが、とても賢く告発します。被差別者が差別反対運動をして抗議をするような直接的なものではありません。もちろん理性的に論理を解くのでもない。ユーモアいっぱいの「ずるい」表現について探ります。
テーマ 〜ブッフォン vol.3 アウトカースト、ブッフォンによる風刺〜
2016年2月
内容
ブッフォンは社会のアウトカーストですが、決して健気な被害者ではありません。同時に、社会に対する怨念をぶつけているのでもありません。世界で最も苦しんでいるのはブッフォンですが、どのように舞台で存在しているか体感してもらいます。
テーマ 〜ブッフォン vol.2 パロディから風刺へ〜
2016年1月
内容
2日間を通じて、舞台上では「悪を避け、心に波風を立てず、他人を嫌悪しない良き人」ではなく、「自分にプライドを持ち悪を悪と認識し、あざ笑う生きるエネルギーに溢れた人」として存在できるようになって欲しいです。(あくまでも舞台上で、です。心の底の怒りを表現できることは、しかも観客を楽しませながら表現できることは、素晴らしいことです。怒りも捨てたものじゃありません。)
テーマ 〜ブッフォン vol.1 パロディの基本と身体を変えること1〜
2015年
12月
内容
パロディの基本と、キャラクターを演じることの違いを示します。
また、ブッフォンを演じるのと身体障がい者を演じるのとの違いを知ってもらいます。
ブッフォンとは
中世キリスト教社会において、悪魔の子として排除された人々、娼婦、身体障がい者、同性愛者、魔女(と見なされた人)、異教徒のこと。つまり、社会から排除された人々。ブッフォンは自分たちを排除した価値観を冒涜したり、権力者たちのモノマネをすることで彼らを嘲笑い告発する。ブッフォンたちのモノマネは、グロテスクで意地悪く激烈なパロディである。この中世のアウトカーストを源流にした、被差別者の視点によるパロディーを演じる演者をブッフォンと呼ぶ。
現代に於いて、フランスのジャック・ルコックが自分の演劇学校の授業にブッフォンを取り入れたことから、ヨーロッパで再びブッフォンの芸能が脚光を浴びる。ヨーロッパでは、ブッフォンによるパフォーマンス専用のブッフォン劇場もある。ブッフォンによるパフォーマンスは、笑いを通して「通常の価値観の嘘くささ」を暴くものである。
ブッフォンとして舞台に立つためのワークショップについて
クラウンが純朴な子供だとしたら、ブッフォンは頭のいい、意地悪な悪魔です。しかしブッフォンの表現にはユーモアがあり、権力者を告発し、「正しい」価値観を冒涜する喜びにあふれています。
このワークショップを通じて、告発し、冒涜する喜びを知ってほしいと思います。
ブッフォンは上記の通り、社会から排除された最も苦労した人々が元になっています。こうなると、たいていの日本人は(アジア人かもしれませんが)、同情し、涙を誘う表現になります。ブッフォンは同情を拒否しています。強烈な文化の違いを体験出来るワークショップでもあります。
身体の感受性、表現者としての批評精神、人間観察眼、想像力、他者の立場で感じること、繊細さ、ユーモア、美的感覚、観客の心をつかみ振り回す術、などなど、およそ表現者として必要なこと全てが問われます。登場人物の気持ちを理解し共感し、ある感受性で身体化すればいいという単純なものではありません。フィリップ・ゴーリエ演劇学校での最終コースでもあります。
俳優はもちろんんこと、芸人やパフォーマーの方にもオススメのワークショップです。
2015年の2月のワークショップ、異形のからだのリアリティ、最終日(2日目)のエチュードがYouTubeでご覧になれます。是非、見て楽しんで下さい。こちらへ
参加くださった方々、本当にありがとうございました。新しい世界に飛び込み、身をさらす勇気と潔さに敬服します。お陰で楽しく意義深い時間を過ごせました。